図書館便り


作詞 鍋島千亜希

夢から醒めて知った。
「もう、昔とは違うのよ」って
力なく横になったまま、届かないあの本を見つめた
過ぎてくもの すべて 目で追ってきたものだから
今の私の中には 何も残ってはいないの


本の中に見た世界と ここで今でも見ている世界が
少し…いや、うーんと違ってるから
私、浮いたまま戻れないの


ただ、吸って吐いてるだけで
この身体は揺れ出して
もっと見えない 真っ暗い底に
深く 深く 迷い込む
『また戻れるように』
付けてきたあの印も
ダメね、ほらもう忘れてる。


浮いてるだけだって、涙は流れ出るものよ。
何もしてない様でいて、ちゃんとお腹も空くのよ。


「壊れる世界は怖くて、既に壊れた世界は平気」と、
下で誰かが言って笑ってる。
こんな世界で生きる意味は?


ただ、泣いて叫んでるだけで
みんな上手くいくのなら
私、きっと今日までの日々
毎日そうして生きてたわ。
こんな風になって
歩くこともできないで
どんな朝を想いながら
夢の中に入ればいいの?


本の中にいた
リボンを付けたあの子は
明日が来るのを
待っていたのに…


ただ、吸って吐いてるだけで
この身体は揺れ出して
もっと見えない 真っ暗い底に
深く 深く 迷い込む
『また戻れるように』
付けてきた あの印は
例え 見えることができても
ふわり ふわり 消えてくだけ


ふわり、ふわり…

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